あっ!!!
と言う間に時が過ぎました。今回の話題は、なんと1ヶ月も前の話です。途中まで下書きして放置していたため、申し訳ありませんが、情報は1ヶ月古し。失礼しました。
…ともあれ、読んで頂ければ幸甚です。
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ご無沙汰のうちにロケットストーブ講習会第二回目も好評のうちに終わり、変わりやすい秋の天気とともにバタバタと過ごしている里山舍です。
奈良の伝統軸組の家は竹小舞下地が一段落。ちょうど鳥かごの状態です。長い長い家の歴史の中で、ほんの一時だけ見られる、貴重な姿です。
土壁の作業が始まるのはもう少しあと。まだ、少しだけ、見てもらえることが出来ますよ。
さて、素敵な家にしたいという想いがいっぱい、長く愛される家にしようということで、要所要所に使う木材を探しに、三重県で開催される木材市に行って参りました。
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板、柱、丸もん、大中、太細、長短、とにかくたくさんの木材で溢れています。そして人もいっぱい。いる人の殆どは、材木屋さんです。
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松の大きな板です。ヒノキやケヤキなどの国産材からチェリーやブビンガなどの外材まで、一枚ものの貴重な板が無数にあります。
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梁に使う大きな横架材。素晴しい材ばかりですが、特に立派で個性的なものほど、今日の新築で使われる事が滅多にないため、古くなって変色していたりしています。上の写真の材も、今回買い手がつかず。
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手前に見えるのはビールサーバー。そう、お酒、焼き鳥、おでん、お菓子、お弁当、と飲み食いがタダで出来るのです…!これにゃびっくり。お酒が出るのは、やっぱり気前をよくするためですかね。
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巨大な倉庫に並んだ無数の材を、品定めしながら巡ります。競りは数箇所に別れて順繰りに行われます。全て終るまで一日がかり。お目当ての材に競りが回ってくるまで何時間も待つこともあります。
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シボの丸太の柱がなんとちゃんと磨きをかけて、驚きの値段です。
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原木の市も同時開催。製材したものに比べると、当然ながら格段に安いです。
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同業者同士、夫々独自の経験で品定め。意見を言い合っています。皆さんなんだか楽しそうです。
さて、そんな木材市ですが、活況が落ちているのが実情。材木の価格は落下の一途だそうで、商いを辞めていく林業家・材木商が増えています。良質の材を使う木造住宅の需要がないためです。
今回木材市に来て、改めて、日本人の木への拘りを垣間みました。こんなに多種多様な木材を集めて、ひとつひとつを見極める審美眼とそれを楽しむ文化を持った国は他にないでしょう。
木はひとつとして同じではなく、全ての材は育った場所と時間の歴史が刻まれた生き物です。そんな材を組んで、何百年も生きる家とする時、それぞれを適切に選ぶ事が大切です。選ばれた木を、適切な時期に、適切に加工して組むのです。そうやって出来た家は、本当に心地が良くて、安心出来ます。
だから、いい木材が生まれ、多くの方々の手元に届く仕組みがきちんとあり続けて欲しい、そして、より多くの人に、木造住宅の魅力を知って欲しいなと願うばかりです。