伐採、搬出、製材、建築に至るまで、省コストかつ高耐久性で持続可能な方法を集めて、少ない資金と人数で森林資源を余すところなく利用しながら山林を運営する仕組みを、美山里山舎では実践しております。
- エコ森林作業道「四万十式作業道」の敷設工事の技術習得と普及促進
- 里山の環境整備(人工林の除間伐と混合樹林の育成)
- 除間伐材を使った作業場兼ストックヤードの建設
- 伝統建築と伝統建築に適した製材の可能性の模索(製材機)
- 自然エネルギーとしての木質資源の利用促進(薪割り機・チッパー・ペレタイザー)
エコ森林作業道「四万十式作業道」の敷設工事の技術習得と普及促進
「四万十式作業道」とは、設置現場に生える植物の根株や繊維質を含め取った表土を盛り土の法面補強材料に用いるとともに、地山を掘削し混合した良質土で路体全体を均質に締め固め、森林作業に必要な強度を保つ方式で設置する森林作業道。スイッチバックを多用することによりゆるい傾斜のまま最短距離で高度を上げられることや、従来方式に比べ水きれが圧倒的に良く雨後も良好な状態の路面を維持できるなど、数多くのメリットがある。また、小さなユンボ一台と技術さえあれば敷設可能だというシンプルさも特徴的。美山里山舎ではこの四万十式作業道がこれからのスタンダードだという思いから、その技術習得および普及促進に取り組んでいます。
里山の環境整備(人工林の除間伐と混合樹林の育成)
四万十式作業道を敷設し、伐採・搬出作業がしやすくなった山林で、必要な除間伐作業を行います。短い木や薪は軽トラックなど、4m以上の長尺材は林内作業車などを用いて搬出します。
除間伐材を使った作業場兼ストックヤードの建設
伐採場所からそう遠く無い地点に製材作業所を設けることで、運搬作業が大幅に楽になります。間伐材を丸太のまま組み上げて作るストックヤードは省資源・最小コストで耐久性の高い大空間を作ることができます。
伝統建築と伝統建築に適した製材の可能性の模索
一台あれば、長尺材も含めたほぼ全ての木材の加工を行える簡易製材機。美山里山舎では、この簡易製材機を用いて、建築に必要な木材を挽いています。製材後の木材は移動もたやすく、木材生産にかかる総合的な輸送コストを最大限削ぐことが可能となっています。
自然エネルギーとしての木質資源の利用促進(薪割り機・チッパー・ペレタイザー)
伐採時に落とす枝葉、製材中にでる樹皮やコア(切れ端)も、立派な燃料として活躍できます。大きなものはそのまま薪として利用し、そのままでは使いづらい細かいものはチッパーでさらに細かく粉砕してチップ燃料として利用したり、粉砕後のチップはさらに乾燥させ、ペレタイザーを利用して固形ペレット燃料として利用することもできます。チップは燃料としての利用だけではなく、馬場や路網の敷材に利用することもできます。
研修・見学受け付けております。
技術講習、ワークショップも定期的に開催しております。