少しイレギュラーですが、8月27日の日曜日。朝から天気が良く、とってもさわやかな晩夏の休日に第3回目の森の養生講座が開催されました。
まずはおなじみ、養生ことはじめ。この講座のコンセプトである、からだや周りの環境の変化を感じ取り、その変化に合わせながら、自分の体調を常に健康な状態へ調節していく方法を、昔ながらの知恵や技術に学びながら身につけていくという考え方を、スライドで説明。
そのあと、講座本編開始!本日は座学から始まり、午後が体験ワークショップの順番です。
まず、最近は毎回出てくる人気コンテンツとなった「からだの状態・サインを知る」からです。血圧・脈拍・体温を測ったあと、筋肉の状態を測る「片足立ち」「開眼足踏み」のテスト。実際の年齢は若くても、筋肉の状態は実年齢以上ということはよくあること。今回も、”隠れ老化”さんが何人かいらっしゃいました。小学校などで同様なテストをしても、片足立ちが全くできない生徒が何人もいるそうです。。。小さいころからの運動不足が現れているのですね。そして、次に「東洋医学的なサイン」のひとつ「舌診」。唯一のむき出しの筋肉である舌からは、血液の流れや濃さなど体調を測るさまざまな兆候が表れているのです。今回も皆、鏡をみながら舌チェック。意外と状態が悪い人が多かったですね。。。!
次に、体のツボについて・・・前回は足のツボがメインでしたが、今回は頭からつま先までいたるところにあるツボを定番のツボから順に紹介。頭痛、下痢、便秘、疲労、不眠、めまい、動悸・息切れなど・・・様々な症状それぞれに対応したツボがあるのです。自分で押してもらったり、2人1組になってツボ押しをし合ってもらったり。人に押してもらうと、自分でやるのとは違う心地よさがあります。相手の体調がわかったり、良いコミュニケーションにもなるので、家族や友達同士などで積極的にツボ押しをする機会を持ってほしいですね!ちなみに、ツボは押すだけではなく、硬いのか、柔らかいのか、熱いか、冷たいか、凸か凹か、発汗しているか・・・など様々な反応があるので、注意深く観察することでいろいろとわかるそうですよ。
さて、ここでお昼ごはん。
今日のお昼ご飯は、玄米おにぎりと具沢山の豆乳冷麺でした!そうめん瓜やモロヘイヤ、伏見唐辛子やオクラなど、夏野菜を様々な方法で調理してトッピングした豆乳冷麺はさっぱりしていながら、栄養たっぷりです。
午後は、森の中での陶芸講座!陶芸がなぜ養生に?と思われる方も多いかもしれませんが、想像力をふくらませて形を創造するという行為は、まさに健康なからだづくりと同じこと。どのようなコンディションに自分の体を持っていきたいのか・・・思い描いたイメージに向かってひとつひとつの行動の積み重ねをする、その過程は想像力、直感力、感情に関係する右脳を働かせ、鍛えることにつながるのです。そして、手のひらと指を使って土を成形していく作業には、身体の中でも特に神経が集中している手指から多くの刺激を脳へ送ることになり、脳の血流を促して活性化させます。これらの事実から、脳梗塞、認知症やうつ病の予防や進行の防止につなげることも期待されているのです。また、メンタル的にも、集中力の向上、ストレス解消、リラックス効果、焼き上がりを待つ期待感、満足感、達成感の獲得など様々な効果が・・・そして、触る土そのものにもリラックス効果が。土などの自然のものに触れているだけで、生物としての心が落ち着くというもの。陶芸は、楽しいだけじゃないのですね!!
今回は、そんな陶芸を森の中で行うということで、森のリラックス・デトックス効果がさらに増しそうですね。
講師としてお呼びしたのは、同じ美山町に在住の陶芸家、堤眞一さん。午後のゆるりとした空気が流れる中、早速レッスンがスタート。今回使用する土は、加工性の向上のための添加物などが一切入っていない、100%の粘土を用意してもらいました。まずは土に慣れてもらうことを目的として、簡単な小物を少量の土で作ってもらうことに。
容器などをいれる方法として、土でひもをつくり、そのひもをくるくると円形上に重ねていくことで円柱型の容器をつくる最も簡単な方法を教えてもらい、早速実践。
みなさん真剣な面持ちでスタートダッシュ。練習が終わった人は、続々と本番へ。
爽やかな風に吹かれながら、皆思い思いに土を形作っていきます。ところどころで先生がアドバイス。必要なときには少し手入れをしながら、それぞれが作りたいものに到達できるようサポート。
できあがったものは、どれも味のある仕上がり!火入れ後が楽しみですね!
こんな感じで終わった今回。陶芸と養生というなかなかない組み合わせでしたが、意外なほどにしっくりと、自然な流れとなり、参加者の皆さんもすっかりリラックスした顔でお帰りになられました。こんな風に、実は養生に効果があるというものは世の中に溢れているのですよね。これからも発掘して、もっと生活に身近に取り入れられていけるようにしてきたいですね^^