木を燃料とする暮らし
―その熱は、最も心地良く、最も近くにあり、最も自然といえる―
伐られて植物としての命を断った後も、堂宮建築に見られるように、材としての命を残して何千年も生き続ける木。 その強さ、しなやかさは燃料としても同様で、年輪に刻まれた年月をほどいていくように、太陽と同じ遠赤外線をじっくりと放ちながら熱を発します。 その熱の伝わりは、暖房、調理、入浴など、全ての場面において化石燃料にはない効果をもたらします。
美山里山舍で体験できる、木を燃料とする暮らしの道具
薪ストーブ | クックストーブ | ロケットストーブ | ウッドボイラー |
石窯 | かまど | 五右衛門風呂 | 薪サウナ |
木を使う暮らしが、自然も地域も豊かにする
戦後、ガスや電気などの化石燃料由来のエネルギー利用に完全にシフトした日本。かつては薪や炭を持続的に調達するため人が常に山を手入れして作り上げていた里山の環境も、今やほとんど見られなくなってしまいました。 手入れがされず放置され、荒廃した里山。同じく戦後の拡大造林後に国産材の需要減少により大量に放置され、問題化している杉ヒノキの人工林。時間、手間…コストがかかるから、そこにあるのに使わないという、本当にもったいない状況です。 根本の解決は国策と産業の進歩にありますが、木の良さを知り、この日本中の山にあふれている資源を生活に取り入れることはすぐにでも始められます。 美山里山舍は、木を燃料とする暮らしを支援することで、中山間地域における里山の再生や林産業の活性化につなげます。薪や炭だけでなく、木質チップや木質ペレット(主に人工林の手入れで出る間伐材を粒状にした燃料)も含めた「木質バイオマス」全般の住まいへの応用も検討していきます。